@殺虫
 幾つかの殺虫法を試しましたが、ルリクワガタ属の殺虫剤としては
酢酸エチル (CHCOOCH)を用いる方法がベストだと思います。
 理由として、
  @取り扱いが容易
  A殺虫効果が高い。
  B柔らかい状態が保たれる時間が比較的長い。
  C防腐効果が高い。
などが挙げられます。
 亜硫酸ガスなど、試してみた他の方法の結果はこちら

 酢酸エチルは「医薬用外劇物」に指定されているため、取り扱っている販売店は限られており、しかも購入の際には更に住所・氏名・使用目的などの記入と捺印が必要です。


 現在、毒瓶としては、50mlのPP(ポリプロピレン)製遠沈管を使用しています。
 キャップはねじ込み式で軽量、例えば新芽採集で大量にコルリクワガタが採れてしまった場合でも十分な容量があります。
 ただし、一般に流通していないのが難点です。
 市販のコルク栓付ガラス製毒瓶でもOKですが、採集中に破損したり、あるいはコルク栓が外れて中の虫を落としてしまったという話を聞いたことがあります。


愛用の毒瓶:酢エチはティッシュの一部を湿らす程度

 毒瓶には酢酸エチルを浸み込ませたティッシュペーパーを入れます。
 この時、酢酸エチルを入れすぎないのがポイント。
 揮発する酢酸エチルのガスで殺虫するような感覚です。
 酢酸エチルの量が多すぎると、標本に黒味が現れてしまうようです。
 私は、1枚のティッシュをこよりにして、約3cm位酢酸エチルに軽く浸し、遠沈管に詰めるようにしています。


 毒瓶に入れた成虫は3〜4時間程度で出します。(冬季はもう少し長めの方が良さそうです。)
 採集で一日に複数ポイントを訪れる場合、適当な時間が経過したら産地毎にフィルムケースに移して持ち帰るようにしています。

@殺虫 A保管 B展足 C乾燥 D軟化 E脱脂 Fマウント

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