採集記
 (2004年10月16日)

 
 目 的  :群馬産ルリクワガタ属の採集
 結 果  :材割でコルリ成虫1♂+4♀、多数の幼虫をゲット!
      

 思い起こせば、前回の採集はおよそ1ヶ月前の9/18。
 用事があったり、天気が悪かったりで、フィールドに出られない状態が続いていましたが、ようやくそのチャンスが訪れました。
 今回の目的は、群馬産ルリ属の採集。
 特に、群馬県内に原名亜種とトウカイとの亜種境界があるコルリ狙いが第一目標です。
 ただ、出発時、詳細な行き先は決まっていませんでした。
 (自己)新規ポイント開拓にするか、実績のあるポイントにするか…。

 自宅発は、闇の中の5:00前。日が短くなっているのを痛感します。
 渋滞のない高速を順調に北上していると、白々と夜が明け、やがて山々が見えてきました。
 左手には噴煙を吹き上げる浅間山がはっきりと確認できました(運転中で撮影出来ず…)。
 風向きで、火山灰は北東に流れています。
 「まだ、浅間山は活発な活動をしている。近付きたくない。」、率直に思いました。トウカイコルリが棲息する群馬南部の新規ポイント開拓は消えました。
 迷った末、昨年12/4に行った群馬中部のポイント(採集記)に行くことにしました。アラレが降って寒くて、途中退散を余儀なくされたポイントです。


 現地着は7:00前。なんと辺り一面に霜がおりています。気温は4℃。高所では冬はもう目の前なんですね?!


 まずは、昨年実績のあった尾根から攻めてみます。
 でも、(・)がない!
 昨年現地を訪れたのは12月上旬、今回は10月中旬ということで、昨年より下草が多い印象があるのですが、良い黒枯れ材がなかなか見つかりません。
 相次ぐ台風の襲来で材が流れてしまったからなのか?

 やがて、マークを確認出来なかった黒枯れ材から、、ようやくコルリ幼虫を発見することが出来きました!!
 直径2cm程度のかなりの細材です。ここのポイントでこれだけの細材に入っているのは初めて見ました。



 その後、周辺でなんとか(・)マーク付き材を幾つか発見!


 でも、幼虫を2頭追加したのみでした。
 マークがあっても幼虫すら採れない材があるのがルリ属採集の宿命…。
 ルリ属採集の初心者だった昨年はよく判りませんでしたが、ここは「薄い」ポイントのようです。

 ここでトラブル発生!
 デジカメの電池切れです…。
 しばらく電源OFFにすると少しは使えるようになるのですが、予備の電池は持っていません…。
 思い返せば、充電するのを忘れていました。
 以降は、騙し騙し使うことに…。


 次は、やはり昨年実績のあった谷へ…。
 車を移動しながら色々なポイントを探索するのですが、雰囲気的にやはりここになってしまいます。
 昨年より、荒れた感じです。今年の相次ぐ台風襲来、豪雨の影響なのでしょう。
 急な沢を登りながら材を引きずり出して行くと、幾つかの材で(・)が確認でき、2〜3令幼虫を数頭採集することが出来ました。
 そして、(・)を確認出来ない埋没材の先端部を削ってみると…。
 
出た!!!
 コルリの♂が姿を見せました。


 画像では伝えられませんが、黒い材の中から出るコルリ♂の色は本当〜に綺麗です!!!!
 ここのポイントで昨年採集したコルリ幼虫は、11♂+5♀として今年羽化したのですが、平均的な原名コルリ並みに青味の強い個体が7頭、平均的なトウカイコルリ並みに緑色の強い個体が2頭、その中間的な色調のものが2頭、として羽化していました(詳細)。



(参考)群馬県中部(今回のポイント)産コルリF0成虫…上:緑色,下:青色
2003.12.04幼虫採集羽化個体


 今回採集した♂は、昨年唯一採集出来た♂と同様に緑色系。
 群馬県南部に近付くほど、トウカイコルリの特徴のひとつである「緑色」の傾向が強くなるのでしょうか?
 結局、慎重にこの材を削って行くと、♀成虫が2頭出てきました。


ピンボケ♀…。

 その後、このポイントでは更に♀成虫1頭と幼虫を追加することが出来ました。


 次は昨年、激しいアラレが降ってきて、撤退を余儀なくされたポイントに移動。

 急斜面を登りながら、材を起こしてゆくと、(・)マークをそこそこ確認出来、♀成虫1頭と幼虫数頭を追加することが出来ました。
 でも、このポイントはミミズが大発生しているようで、気持ち悪いので早々に撤退することにしました…。
 どの材を起こしてもミミズが出てくるような状況です。
 実は私はミミズが苦手なのです…。
 出生地(東京都西部)に棲息していた太さ小指大、長さ50〜60cm級のミミズの印象が強くて…。
 根性が足りませんね(苦笑)。
 
 昨年はアラレ、今年はミミズが原因で撤退を余儀なくされました…。

 結局、自宅には14:00頃帰って来ました。

 一応、原名ルリクワガタや棲息地の北上が言われているホソツヤルリクワガタの棲息状況も確認しようとしてみましたが、それらしきマーク等は全く確認出来ませんでした。


 高所では、紅葉が始まっていました。
 あと1〜2週間で、紅葉はピークになるのでしょうか?
 
 これから11月までは、紅葉も見たいけれども、やはり紅葉渋滞を避ける行動をとってしまいそうです。

 

 (本日の成果)
  コルリ成虫:1♂+4♀+幼虫多数(2〜3令)

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