2011.4.10
およそ1カ月振りの出動。単独、新ラベルのコルリ狙いの軽登山!
まさかの状況になって早期下山を余儀なくされましたが、何とかコルリ2♂にルリ1♂+1♀をゲットすることが出来ました!
2011年3月11日。
一生忘れない日になるでしょう。
翌日に計画していた30週連続の高所出動はまさかの状況でストップ…。
あれから本当に色々なことがありました…。
色々と考えさせられる長い長い1カ月になりました…。
一方で、テーマ山積みのルリクワガタ属に関する課題クリアのために、どのタイミングで高所通いを再スタートをするか??
一時は秋まで出動は自粛、何てイメージも強くなりましたが、周囲の方々から励ましのお言葉も戴き、1カ月の自粛を経て、4月10日再スタートすることにしました!
熟考の末、もう一度テンションを高めて、山に向かう決心がつきました。
3月中旬〜4月中旬は、コルリクワガタの材採集のベストシーズン。
4回の出動機会が消えていました。
羽脱が始まるまでに残された時間は僅か。
4月10日(日)の天気予報、関東平野は「晴れ」。
まずは、自宅から最も近いエリアでまだコルリのプロットを刻めていない山を目指すことにしました!
厳寒期の登山の際に、コルリが濃そうと判断した斜面があります。
大きな余震は、1年位発生する可能性があるとか。
地盤の脆い林道に入って、強い余震に遭遇…、崖崩れで戻ることが出来ない、何ていう状況に遭遇しないため、少しでも安全そうなポイントを選ぶことになります。
自宅発は4:00過ぎ。
やはり目覚まし不要で起床!
外環道の下を走る国道298号線、そして外環道、更には大泉JCからの関越道…、いずれも節電の為に街灯が消灯していて真っ暗…。
郊外の高速道の暗闇は身体で覚えていますが、身近なエリアが真っ暗って、もの凄い違和感です。
やはりあの震災は夢ではない…。
B4の駐車場着は6:09…。
気温は6℃でした。
日の出も早くなり、季節が進んでいることを実感。
快晴のはずが、ガスがかかっている…。
身支度を整えて林道を歩きだしたものの、視界は30〜40m位。
一度歩いたことがあるので、自信を持って進めましたが、初めてのチャレンジをするには厳しい印象です。
登山道に入っても激しいガス…。
1カ月のブランクで登山はキツイかと思っていたら、意外に軽い感じで進めました!
気温が低いのと、ガスが身体を冷やしてくれるお陰か??
目標にしていたコルリが濃そうな斜面到着は6:59!
植林が続くため、チャレンジしたいと思える斜面は僅かしかありません。
斜面に突入!
程なくしてコルリによると思われる(・)マークを確認!
(・)マークを見るだけでワクワクする感覚は久し振り!
材凍結はなく、思うように材を起こせますが、凍結期に濃いと思った印象ほどマーク材はありませんでした。
幼虫が幾つか出た後、7:46。
ついに成虫が出た!
コルリの♂でした!
材凍結の無い時期にコルリのプロットを刻みたいと思っていた場所で結果を出せました!
その後、コルリ1♂を追加出来ましたが、成虫の追加は難しい…。
こんな倒木があって、ルリのゲットも目指しました!
昨年は手薄になってしまったルリ、今年はチャンスがあればしっかり狙うつもりです!
この山初のルリ♂にルリ♀が出ました!
コルリは想像以上に厳しい…(苦笑)。
方向を見失わないように注意しながら斜面を歩きまわるものの、追加は出来ず…。
そしてそして、時刻は9:00位だったと思います。
その瞬間がやって来ました。
落ち枝を起こしながら斜面を登っていたら目の前に何かの気配!!!
身構え!
ガスの中、良く見ると猟銃を持った男性でした…。
その男性も、登山道では無い斜面からガサガサと人間が登って来て相当に驚いた様子…。
熊避け鈴の音で、人間だと判っていただけたはずですが…。
「こんにちは」と形式的な挨拶を交わし、鹿と猪の駆除で来ているとのお話しを聞くことが出来ました。
結局、自分が不自然な斜面から登ってきた理由を説明することは出来ず…。
ガスで視界30mの状況でも散弾銃を使った猟をするとは…。
とりあえず、この斜面でルリ属採集をすることは出来なくなり、少し移動してみました。
リバーシブルのジャンパーを裏返しにして着直します。
久々の「橙レンジャー」(笑)。
いつもは濃紺の側を表にして着ているジャンパー、狩猟エリアに入ったら裏返しに着てとにかく目立つようにします。
ハンターの方々は例外なくこのオレンジ色の上着を羽織っています。
とりあえず、コルリ♀をゲットしたい。
斜面を変えて少し下ったら…。
直ぐ下の方から、今度は猟犬の鳴き叫ぶ声…。
近付いて来ます。
今まで何度か無線を付けた猟犬に山で出会ったことがありますが、ガサガサと音を立てて近付いてくるのは、毎回恐怖を感じます。
情けないですが、ギブアップ…。
見覚えのある山頂を確認して、下山開始。
時刻はまだ9:17…。
一般車侵入不可の林道を歩いて下山。
途中、10数台の車、そして5名の散弾銃を持ったハンターの方に出会いました…。
猟犬の鳴き声、そしてガサガサと走りまわる音はあちこちから…。
まさかの展開で採集は中止。
林道と交差する(朝登った)登山道脇に、ここが有害鳥獣駆除の重点エリアになっていることを示す看板がありました。
一方で、登山の規制をするものではないとも書かれていましたが、斜面を歩くことが可能なのかどうかは不明…。
…
B4着は10:24。
気温は5℃に下がっていた。
そして、ゲートの手前には新しい看板が…。
1カ月振りの出動。
想定外の状況になり、下山をすることになってしまいました。
それでも普通に山に向かえることの幸せを再実感!!
今シーズンのコルリ狙いの材採集、残された出動チャンスは数回…。
一つ一つ、目的を持って最大限の努力をして行きたいです!
hidarikara ,