2010.1.16
 単独、近場の登山+ルリ属狙いの採集を少し。
 ホソツヤルリ1♂とルリ1♂+2♀をゲット!

 先週は、目に見えない自分と、きついとされる登山道でタイム争いをして、ヘロヘロで帰宅…。
 その時点で、今週の出動は見送ろうと思っていました。
 翌日…、最近は軽登山を続けているため、筋肉痛が全く起こりません。
 早くも次に登る山とそのルートを色々と考えている自分がいました(笑)。

 ところが、採集の翌々日、関東地方各所に初雪を記録させた冷たい低気圧が通過。
 高所はまとまった積雪になってしまったようです。
 積雪していても、立ち枯れや枯れ枝に好んで産卵するルリとホソツヤルリの採集なら何とかなりますが、今年もB4にスノータイヤは履かせませんでした…。
 現地までのアクセスに問題ありということで、出動は見送ろうと思っていたのですが、前日の天気予報、快晴の予報!
 周辺の道路状況をチェックすると、意外にもノーマルタイヤでも大丈夫そう!
 
 ということで、登山メインで向かうことにしました!


 そう言えば、先週、自身連続出動の新記録(17週連続高所出動)となっていました。
 2005年の春に16週連続高所出動、というのがありましたが、2009年9月19日にルリ属狙いのシーズンインとなってから、17週連続(出動は18回)…。
 我ながらバカです…(苦笑)。

 WEBで予習した駐車場着は6:44。
 気温は-4℃。

 身支度を整えて、6:50スタート。
 国道を歩き出します。
 登山口まで1.5km(往復3.0km)。
 遠い…。

 まずは、最近赤く塗り直した橋を渡ります。

 そう言えば、かつてミヤマ狙いの灯下採集で来たことがありました。

 トンネルを徒歩で抜けて、ある意味今日の最大の目標!
 ダムを渡る「浮橋」です!!
 長さは220m。
 かつては、ドラム缶で浮かせていたため、「ドラム缶橋」とも呼ばれています。
 昔から憧れていたものの、歩いたのは初めての経験!

 まるで連続して繋げたイカダを渡って行くような感覚。
 渡る度にシーソーのような動きをします。
 湖面を歩く感じも人生初経験…。

 この地にダムを建設する替わりに、このダムの上に2つの「ドラム缶橋」が作られたようです。
 来たルートを眺めて、改めて感動!
 ダムの水位が下がると、より直線になるのでしょう。

 再びアスファルトの道を歩くこと数百m。
 ようやく登山口です!
 登山開始は7:07。

 ここから標高差950mの登山が始まります。
 実際には、アップダウンが多いので累積標高差は1090m、下山でも140m登らなければならないので、今日登らなければならない標高は1230mでした。
 歩く距離も登山道だけで片道4.8km…。
 先週、自虐的に登った1170mより、ある意味きついです。

 まずは薄暗い植林。

 植林帯では雪は少ないですが、広葉樹2次林になると急に雪が出て来ます。 

 目安にしていた一つ目のピーク着は7:53。
 今日は戦う相手が居ないので、ゆっくり登ったつもりでしたが(笑)、意外に早い!


 でも、(左上に見える)山頂は遥か先のようです…。

 登っては下り…、下っては登り…。
 
 案内標識に、「この先危険箇所あり」とマジックで書かれていた場所、ここだろうなぁと思いましたが、恐怖は全く感じませんでした。

 8:33、かつて別の登山道から登ったルートと合流。

 このロープが張られた斜面、画像の印象以上に急…。
 この山の難所、思い出しました!

 標高を上げると、雪は増える一方。
 こんな状況でも、ピン付長靴の威力は絶大!
 つま先〜かかとまでグリップする感触、最高です!

 それでも、グリップするまでの微妙な時間の積み重ねが、通常の登山以上にキツイです。
 意識して、ゆっくり、ゆっくり登ります!
 吹き溜まりでは、40〜50cm位積もっていました。

 先日の積雪以降に登られた方の足跡を頼りに進んだら、まさかの登山道外れ…。
 まずは登山道を普通に進んで、最高標高のピークを目指すつもりだったのに、足跡は絶景が見えるもう一つのピークに続いていました。
 時刻は9:41。
 雪があると、登山道を進んでいるのか、斜面を登っているのか、判らないケースがあることを勉強することが出来ましたが…。



 2名の方が反対側から到着されていました。 

 先週登った山!


 移動して、訪れたこの山の最高標高地点は、シンプル…。

 その先の展望台から自宅方向を撮影…。
 この山頂、自宅からも見えるので、また別の思い入れがあります…。

 気を取り直して、ルリ属採集に入ります!
 本来、登山してくる予定だった登山道、積雪後、誰も歩いていませんでした(途中から、鹿の足跡だけ)。


 登山では体力を温存出来たので、下山では、ルリ属成虫のゲットを目指します!
 先週のヘロヘロ登山後の採集とは、別テンションでチャレンジ!

 でも、(・)マークが見付からない…。
 先週は3分位のチャレンジでホソツヤルリ♂成虫が出たのに…。

 今日は成虫ボーズ、そう思い始めた10:58…。
 下山を開始してから1時間近くかかっていました。
 斜面を無理やり登り、こんな材を発見!

 直径8cm位の材、ホソツヤルリであることを願って出たのは、ルリの♀でした…。
 今年、初なのでOK!

 同じ材からは今年初のルリ♂も!

 今年初めてのルリ成虫がペアで採れたし、これで終了でもOKと言う感じで、下山を継続…。

 標高が大分下がり、今日のホソツヤルリは難しいかと思った頃…。
 こんな(・)マーク付、直径6cm位の枯枝を見つけた!

 外から食痕は見えず、駄目かと思ったものの、削ったら食痕!
 そして、出ました!!
 緑色に輝くホソツヤルリの♂です!



 一気に終了モード。
 食痕が残るこの材の残りを確認したら終了にします。

 先端方向に続きを削って行き、ホソツヤルリ成虫の追加を目指して出たのは、何とルリ♀!!!

 一瞬、先ほどのホソツヤルリ♂が、実はルリ♂だったのか?と不安になり、明るい所で再確認しましたが、やはり、先ほどの個体はホソツヤルリ♂でした。
 ルリとホソツヤルリが同じ材から出た経験は複数ありますが、あれだけゲニ内袋が似ている2種…、どうやって棲み分けをしているのでしょう?


 ホソツヤルリ成虫ゲットまで、2時間近く要してしまいました…。
 先週の数分でのゲットはやはり奇跡でした…(笑)。

 下山では、登ってきた道を下り、下ってきた道を登りました…。
 やはり、往復12kmオーバーの登山&舗装道(&浮橋)歩きは長い印象でした。






 登山口に戻り、今回もホッ。

 浮橋を戻ります。





 B4の駐車場着は13:47。
 やはり、採集に時間を使っていました。


 自宅には、15:30過ぎに到着!

 

来週…、19週連続での高所出動があるのか??
現時点では全く判りません…。
(笑)。


 採集個体。


ルリ1♂+ルリ1♀


(同じ材から出た)ホソツヤルリ1♂+ルリ1♀


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