2009.5.23
単独、「雪国」の登山新芽採集に向かったものの、まさかの雨で断念。
   急遽、ポイントを切り替えて新芽採集にチャレンジ。
結果:低温の車横付けポイントで新芽に潜り込む「ユキグニコルリ」11♂+5♀をゲット!
   更に「コルリ」のエリアに移り、コルリ3♂を新芽で、2♀を材起こしでゲット!

 先週は、自身初の「雪国」での登山採集。
 コルリは1♀で終わりましたが、今まで体験したことの無い植生の山に登って大感動!!!
 数日の間、あの絶景を思い浮かべると、溜息が出る感じになってしまいました。
 もっと、「雪国」の山に登りたい!
 早速、書店に行き、「雪国」エリアの登山ガイドを購入。
 イメージを膨らませ、この週末の目的地は一つの山に決定!
 もちろん「雪国」の山。標高は2,000m越え。
 Webで登山系サイトを多数検索。
 素晴らしそう!!
 晴れれば良いなぁ〜と、週末を待ちました!

 しかし、この週末の「雪国」の天気予報は微妙…。
 土曜日の天候は、西に向かうほど、南に向かうほど、良くなる感じ。
 今回、登山したい山の位置は微妙。
 晴天は無理でも、曇より空でもOKと言う感じで、出発しました!


 先週とほぼ同じタイムテーブルで、県境越え。
 
 ただ、トンネルを抜けたら、まさかの
雨…。

 しかも、かなりの雨量…。
 気温も低い…。
 ショック…。
 出発前のチェックでは、周辺に雨雲は無かったはず…。

 どうしよう?
 速度を落とし、今日のポイントを考えます。
 自問自答。

 Q)雨の中、無理して登山する?
 A)嫌だなぁ〜。

 Q)戻って、天気の良さそうなエリアを攻める?
 A)それも良いかも。でも、ここまで来て戻るのはもったいない…。

 Q)昨日の潜り込み個体に期待して、このエリアの新規ポイントにチャレンジをする?
 A)無理、無理。
 

 悩んだ末、昨日の潜り込み個体に期待して、今シーズンは訪れることが無いと思っていた車横付けポイントを目指してみることにしました。


第1ポイント

 このポイントへの林道が開通したのは昨日のようです。
 雪はほぼ無し。信じられません。
 相変わらず、小雨です。
 いつも撮影してしまうポイント着は6:10。
 ガスがかかっている上、強風が吹き荒れていて寒い!
 朝早いとは言え、気温は10℃。
 しかも、強風で体感温度は5℃以下の感じ…。 


 コルリを狙うなら、昨日以前の潜り込み個体に期待するしかありません。
 
 B4を停めて、雨カッパを羽織り、よさげなブナ新芽を見ると…。
 
 1本目から
コルリ(ユキグニコルリ)成虫!!!

 しかも同じ木の新芽には黒い塊が多数!!
 背丈1m50cm程のブナの幼木でしたが、5♂+3♀のコルリ成虫が採れました。

 今回、網で掬ったのではなく、新芽に潜っている個体を指で摘んで網に投げ込んだだけです。
 低温で動かないコルリ…。
 やはり、新芽採集を達成した感じではありません。

 雨は降り続けます。
 風もビュービュー…。

 結局、23分間、周辺を探索して、合計9♂+5♀のコルリをゲット出来ましたが、とにかく寒かった…。
 コルリは特定の木に集中している感じでした。
 雨カッパもB4もビショビショ…。




 周辺を徹底探索すれば、まだまだ昨日の潜り込み個体が居るのかと思いますが、このまま粘ることは、自分には不可!
 6:34、移動を決意。
 このポイント、再来週位までコルリの新芽採集を楽しめそう、と思いました。


 標高を下げたら、小雨は降り続いているものの、ガスは無くなり、風も弱まりました。
 周囲は新緑の森に化していますが、良く見るとミズナラやトネリコの良い感じの新芽があるのも豪雪地帯です。
 ゆっくりと下りながら、B4の助手席の先に一瞬見えたようなミズナラの新芽に黒ポッツン。
 B4を降りてじっくり見たら、やはりコルリ♂でした!
 手繰り寄せて撮影!
 ただ、光量不足で自分の実力ではどうにもならない感じ。

 ここは、「越後型」コルリとされる場所。
 やはり、青い!

 気温が上がれば、爆発も期待できそう!
 でも、待つ根性がありません…。

 結局、近くのミズナラで1♂を追加。
 このポイントでのコルリは11♂+5♀で移動することにしました!

 途中、きっちゃさんとe-mail交換。
 今日は、きっちゃさんの本命のホソツヤルリ狙いの新芽採集を、雪の無いポイントでチャレンジされているとのこと。
 凄い冒険!!
 一時は、直線距離で80km離れたそちらに向かうことも考えましたが、帰りの距離を考え自重しました…。

移動中

 「雪国」は相変わらずの雨…。
 トンネルに突入! 

 数分後…。
 長い長いトンネルを抜ければ、晴れた関東平野が広がっているのは、今朝の状況から判っています。
 判ってはいても、通り抜けた先の風景がこうまで違うと、笑ってしまいます。


第2ポイント

 第2ポイント着は、8:40。
 まだ、気温は17℃ですが、晴れているので、期待大!
 ちょっと風が強いのが心配です。

 やはり今年は雪が少ない…。周囲に雪は全くありませんでした。
 ただ、良い感じのミズナラとトネリコの新芽は確認出来ます!
 気温が上がるのを待つことに。

 本命のブナ幼木群がある場所まで進んだものの、完全に遅い…。
 ブナ幼木は葉っぱでした。

 周辺のミズナラとトネリコの新芽で、昨日の潜り込み個体を期待するものの、確認はゼロ。
 時間潰し的に、周辺を探索してみることにしました。

 今日は、西高東低の冬型の気圧配置に近い状態になってしまったのか?
 このポイントも雪はそれなりに積もる地域。
 雨は落ちないものの、時々雲がかかる天候になりました。


 登山道を進み、最高標高の場所へ行ってみることに。
 「山」ではなく、「単なるピーク」となるようです。
 遠望ゼロ、三角点と標識があるだけ。
 でも、ブナの森の散策は爽快!

 新芽のコルリは常に意識しましたが、やはり駄目。
 この時期、薄暗い林床のトネリコにコルリは集まらない?
 
 そう思い込もうと思った頃、薄暗い林床のトネリコを手繰り寄せて観察してみたら、コルリの♂が
居た…!


 こんな、薄暗い沢沿い…。
 よく判りません…。

 結局、新芽ではこの1♂の確認で終了…。
 雪が少ない地のコルリの新芽採集、自分には難しい…。
 来年、今回の経験を少しでも生かせるのか?


 その後、今日はやめようと思っていた材起こし採集をしてしまい、コルリ2♀をゲット出来ました!
 ただ、この材起こし採集は、事情により好きではありません…。

 この♀、今正に(・)マークの ・ を刻んでいました!


 麓に戻ってしまいました。
 今日の目的は登山だったはず!
 ということで、当初の山に比べると標高は低いものの、名がしっかりついている「山」に登ってみることにしました。

 笹の茂る薄暗い登山道。 

 勾配は緩く、つい走ってしまいます。
 この習性、治さないとと思うものの…。

 そして、ちょっと開けた場所のトネリコに黒ポッツン!
 手で届かない位置…、網をあてて、揺すり、引き戻してみたら…。
 
コルリ♂!!!

 コルリと思われる異物に網をあてて、網にポロっと落ちるこの感覚…。
 これこそが、私のコルリ新芽採集です!
 今シーズン初、ようやく味わうことが出来ました!!

 追加は出来ないまま、風の強い山頂へ。

 登山前は、正直舐めていましたが、まさかの大絶景が広がっていました!!!









 こんな、数10分で登ってくることが出来る山でも、大感動が味わえるとは…。

 「雪国」の山では無いけれども、大満足!
 「雪国」の方向には、相変わらず、怪しい雲がかかっていました。


 下山でも、黒ポッツンを頼りにトネリコでコルリ1♂をゲット!

 下山後は、上空は爽快な晴れとなりましたが、飛翔個体は1頭も確認出来ず、コルリの追加はなりませんでした…。


 新緑の色って、本当に素晴らしい!
 B4に戻ったら、気温は21℃まで上がっていました。


 15:30過ぎに自宅着。
 気温は31℃でした…。

 きっちゃさんは、本命のホソツヤルリの新芽ゲットはならなかったものの、新芽でトウカイコルリを2♂ゲットされたとのこと!!
 凄いです!

 やはり、体力がある内に一つでも多くの山頂に立ちたい!
 単独での出動の場合、ルリ属の採集を意識しながら、「山頂」を目指すことが続きそうな予感です。


第1ポイント産「ユキグニコルリクワガタ」


第2ポイント産「コルリクワガタ」


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