2009.3.28
同行:ピイさん
かなりマイナーと思われる山に登山採集。
結果:自身ホソツヤルリ6♂+4♀、コルリ4♂+6♀をゲット!!

 2009年は、3/21に東京の桜開花宣言となりました。
 例年より7日早いとか。
 通常なら1週間位で満開になるはずですが、週の半ば位からまるで真冬に戻ってしまったかのような寒さが続き、桜の開花の進行は足踏み状態です。

 ルリ属採集の方も、桜の開花に合わせて全開のコルリ採集をイメージしていたものの、木曜日に降った雨は高標高の場所では新たな積雪になってしまった模様。
 この週末、ご一緒させていただく予定のピイさんとの打ち合わせでは、目的地、当初は今シーズン初のコルリクワガタ(Platycerus.acuticollis)の棲息する地が最有力候補となっていましたが、ライブカメラで見る近くの風景は真冬そのもの。
 ということで、もう少し南に向かうことになりました。
 何処にしよう?
 目的地が決まらぬまま、木曜日の夜、気になる山の名を次々にWeb検索してみると…。
 以前から、変な名前で印象に残っていたものの、地図には登山道の記載が無く、素人には登れない山、と決め付けていた山。
 意外にも登山記録が複数ヒットします。
 食い入るようにチェック。
 登山道は不鮮明なようですが、赤いビニールテープの標識が山頂まで導いてくれるとのこと。
 しかも目指す山頂には、この山の名前にちなんだ生物が描かれたプレートがあるとか…。
 ルリ属の棲息という意味でも植生は良い感じ。
 標高も十分。
 個人的に、ルリ属狙いついでに、あのプレートに会いに行きたいと思う気持ちが強くなりました。

 出動前夜の金曜夜、最終的な待ち合わせ時間の確認の際、ピイさんにこの山にボーズ覚悟で向かうことをお願いしてみると二つ返事でOK!
 やっぱりピイさん!
 無謀な挑戦のご快諾、本当にありがとうございました!

 地図に登山道も載っていない山へのチャレンジ、そしてあのプレートにタッチしてみたい!
 自分的大冒険の採集、久し振りに寝付きが悪くなりました…。


 そう言えば、今日(3/28)から、地方の高速道の一律\1,000がスタートします。
 GW並みの渋滞が予想されていたことから、いつもより早い5:00過ぎにピイさんと待ち合わせ。

 今回は車を入れ替えて、B4でのスタートとなりました。
 やはり、新ピイさん号の登場風景は不思議な感じです。

 関東平野は晴れの予報。
 ちょっと雲が多いかなという感じ。

 交通量は明らかに多く、100km/hr制限の高速なのに、70〜80km/hrで進む時間が多い…。
 新芽採集では相当なメリットがありそうですが、ETCの深夜早朝割引、通勤割引を利用して、関東周辺のポイントに通う身としては、冷静に考えるとデメリットの方が多い気もしてきました。


 ピイさんと話をしていたら、あっと言う間に駐車スペース着!
 気温は…、0℃。
 真冬のようです。

 身支度を整え、登山開始は7:30。
 今回も標高差900mの登山となります!
 WEB画像で見た地、確かに画像の風景が広がっているのですが、その風景を目の当たりにすると、やはり雰囲気がイメージと全然違います。

 想定していた登山開始直後の急勾配。
 想定以上に登山道が不鮮明でした。
 登山客が少ない山ということを意味しています。


 いきなりモミの巨木が多数現れ、ビックリ!


 この山最大の危険な岩場を越え…。

 辿り着いたこの山の尾根は広くなだらかでした。

 こんな巨木もある素晴らしい尾根、何故登山道が地図に載らないのか…。

 登山道は不鮮明。
 赤いビニールテープと…、

 迷いそうな要所で、木に付けられた赤色スプレーのマークが進行方向を導いてくれます。

 時々、陽が差したものの、小雪が舞い出しました…。
 天気は今ひとつ。
 それでも、想像以上に素晴らしい原生林が続きました!

 赤いビニールテープ頼りの登山道。
 かなり荒れている箇所も。

 標高を上げると雪は増え、アセビ林になりました。


 山頂直前の勾配…。

 WEBでも語られていたヒノキの植林が本当に出てきた。

 そして、三角点のある山頂着!!!
 採集をしながらということもあり、到着時刻は12:30過ぎ。

 遠望は無いとのこと、こんなショボイ山頂でも納得。


 しかし…。
 しかし、しかし…。
 絶対に納得出来ないことがあった。
 ある意味、今日の登山で最も期待したあの「プレート」が見付からない!!!!!
 呼吸を整えて周辺を探し回っても、プレートはおろか、山頂を示す情報が全く無い。
 何故?
 直方体の石には「三角点」と刻まれているので、ここが目指す山の山頂なのは間違いなし。
 周辺を徹底的に見回しても見付からない…。

 かなりのショック…。

 ここは山頂では無いのでは?、と今思えば無駄な体力を使って、その山頂の先の急斜面を下って2つ目のピークまで行ってみましたが、やはり三角点が今日の目的の山頂だったことを確信することが出来ました。
 
 この山頂の先、進路は更に荒れていた。
 ここを正面に向かうのが登山道?です。

 無法者があのプレートを持ち去ってしまったのか?
 今後、この山を訪れた方、同じようにショックを受けられるのかと察します…。


 ルリ属の方は…。
 自身ホソツヤルリ6♂+4♀にコルリ4♂+6♀をゲットで大満足!
 ピイさんは20頭のホソツヤルリに、3頭のコルリをゲットされました!
 山頂のヒノキ林の中、アセビの立ち枯れからホソツヤルリを続々と出されたのは圧巻!!


ホソツヤルリ♂


ホソツヤルリ♀



コルリ♂


コルリ♀

 コルリ成虫の方は…、全て1材から出ましたが、自身初の1材からの二桁成虫ゲットとなりました。


 気温は、朝よりむしろ下がった感じ。
 小雪舞う中、ゆっくり下山。

 思い出の山を背景に…。

 最後の急斜面、膝へのダメージがきつかった…。


 帰りの高速も普通以上の混雑&渋滞。
 ラジオで聞いたところによると地方高速、一律\1,000開始で通行量が2倍を越えた高速もあるとか…。

 今回、いつも以上に渋滞している高速を避けて下道を選択したら大失敗。
 通常40分強で到達出来る道…。
 2時間以上かかる結果となってしまいました。


 ピイさん、素晴らし過ぎる登山採集の思い出を追加することが出来ました。

 ありがとうございました。


 結構、バラエティに富んだ色の個体が得られました。


ホソツヤルリ♂(中央は、頭部:紫、前胸:艶消しグリーン、上翅:金色気味の個体)


コルリ♂(中央は、久し振りに得た金色の強い個体)


ホソツヤルリ♀


コルリ♀(紫で安定)


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