2007.12.08
単独、栃木県で冒険採集。

結果:初チャレンジの第1ポイントでコルリ2♂+2♀、オオルリ3♂+2♀をゲット!
    この春惨敗した第2ポイントでついにコルリ1♂をゲット!

 11月下旬の寒波襲来の時は、高所は凍結が進み、ルリクワガタ属採集シーズンは一気にオフに入ってしまうのかと思っていましたが、その後もそれなりに寒いものの、関東周辺の高所に雪は降っていない様子。
 ならば出動!
 今回も単独となり、いつもながらに目的地選定に迷う迷う…。
 前夜の時点で、2箇所に絞込み国土地理院の1/25,000地図を数枚印刷し、どちらでもOKな状態にして寝ました。

 目が覚めた瞬間、あと5頭で今年の採集数が100頭になるホソツヤルリは捨て、原名コルリの棲息する栃木県の高所で「冒険」をすることにしました。


 我が家から最もアクセスの良い栃木県ですが、ルリクワガタ属採集経験はわずか。
 栃木ラベルのルリクワガタ属となると、オオルリが2産地、コルリに至っては1産地しか採っていない!
 絶対に栃木ラベルのコルリを追加する!!
 気合を入れて、5:00前に出発。
 先週、値上がり前にガソリンは入れておいたので、直ぐに出発出来ます。

 栃木は近い!
 のんびりモードで走ったのですが、30分位であっと言う間に高速を下り、まだ眠っている町についてしまいました。

 コンビニで食糧と飲み物を仕入れ、時間調整。
 この時期の日の出は遅いです。
 6:00過ぎ、ようやく白々としてきた!

 目的地は地図やWEBで公開されている登山系サイトなどで、ある程度イメージしていましたが、遥か手前で心細い林道になってしまいました…。



第1ポイント

 どこまでB4で入れるのかと思っていたら、何と標高600m地点で4輪通行不可の看板…。
 トホホ…。
 ルリクワガタ属採集の目安にしている標高1000mまで高度差400m、林道を歩いて稼ぐのは結構きついです…。

 それでも、今日はとにかく栃木ラベルのコルリを採る!
 その意気込みがあったので、歩くことにしました。
 ここは熊の出没情報も多い場所ですが、この時期なら眠っている熊も多いから遭遇確率も下がるでしょう。
 そう言い聞かせて…。

 リュックに食糧と飲み物を詰め込み、7:00過ぎに林道歩き開始。
 誰も居ない林道、熊避け鈴を時々手で揺すって大きく鳴らします。
 歩き始めると、そんなに寒くありませんでした。

 やはり杉の植林が多く、広葉樹林もニ次林ばかり…。
 そのお陰で、こうやってルリクワガタ属棲息ポイント近くまで車で入れる訳ですが、複雑な気持ちです…。

 撮影時刻は7:20。
 地図で確認しても標高はまだ700m。
 林道脇に転がっていた材に(・)マークがありました!


 まじですか?
 関東周辺では、(600m前半のコルリ採集経験がありますが、)700mは相当に低いイメージです。
 一気にやる気モード。
 周辺の材を探索して、コルリらしい幼虫2頭をゲットした後、いきなり♂成虫が出ました!

 自身、栃木県2産地目のコルリ成虫ゲット成功です!
 嬉しい!
 同じ材からはコルリ♀成虫も1頭出てくれました!

 
 
今日は林道を数キロ(往復10km以上)歩くことを覚悟しただけに、最高の滑り出しです!
 ブナもミズナラも確認出来ず、細い木ばかり生い茂る標高700mの「南斜面」なのですが…。
 コルリのこと、また判らなくなりました。


 その後も周辺を徹底探索。
 コルリ幼虫数頭をゲットした後、直径3cm位の細材から、コルリの♀と♂!




 信じられません。

 これなら標高を上げれば大当たり?
 
 その後、コルリ爆発ポイントを夢見て、林道を歩くものの、植生は悪くなる一方…。
 2km歩けば2km、3km歩けば3km、4km歩けば4km、歩いて戻らなければなりません。


 やはりレベルが低いなぁ〜、そう思うものの、成虫が採れてしまったので、これ以上進むのはギブアップ。
 時計は8:20。
 早くもUターンしてしまいました。

 とりあえず、さっきコルリ成虫が採れた標高700m地点を攻めよう!


 再び標高を下げ、ふと目にした枯れ枝に(・)マークを発見!
 削ったら、オオルリの♂成虫が出ました!



 この材は当たり材で、3♂+2♀のオオルリ成虫が採れました!
 幼虫はゼロ。
 新ポイントのオオルリを標高700mで5頭も追加出来て嬉しい!

 コルリ成虫の追加を目指しますが、さっき林道沿いは見たばかり。
 そんな良い材が見付かるわけもありません。
 
 ちょっと気になっていた沢沿いの斜面に入ってみたものの、乾燥がきつ過ぎ。


 それでもコルリ♀が出た、と思ったら分断してしまいました…。

 標高を下げて、良いポイントを見つけようとしたものの、マーク材の確認すら出来ず…。

 コルリ成虫が採れて、本当に良かった! と言うしかない状況です。


移動中

 10:00少し前に車に戻り、移動開始。

 反対側の林道で、コルリ追加を目論んでみます。
 でも、甘かった。

 杉植林ばかりで、少し広葉樹があっても乾燥がきつ過ぎ…。

 ちょっと雰囲気の良い沢があったので、40分ほど入ってみましたが、(・)マーク材の確認は1本のみ!!
 それでもルリ属、棲息しているんだ…。



 ここも低標高(標高900m以下)。
 ちょっとだけ、関東地方の低標高のルリクワガタ属に魅力を感じてしまいました(笑)。

 このまま、帰ろうかなぁと一瞬思いましたが、まだ時計は11時前。

 地図を見ると、前回、(・)マークをひとつも見ることが出来なかった「惨敗峠」は近い!
 その峠を越えて帰ることにしました。


第2ポイント

 標高を上げるものの、チャレンジしようと思う斜面はなし。
 前回、(・)マークをひとつも確認出来なかったことに納得です。

 クネクネとヘアピンカーブを登ります。

 チャレンジ出来ないまま、標高は1000m越え。

 やっぱり駄目か、と思った頃、ちょっとだけ、チャレンジする価値があるかな?と思う広葉樹林が姿を現しました。

 周辺はカラマツに囲まれていて、かなりショボイ…。
 これでは、やっぱり駄目かな? と思ったら(・)マーク!
 間違いありません!

 やっぱり居たんだ!
 感動!

 しばらく斜面を歩くものの、幼虫1頭の確認すら出来ず。
 
 斜面を歩くものの全く駄目。


 第1ポイントで結果が出たからいいや! という感じで8割以上諦めていた頃、見覚えのある食痕を期待を持って削ったら…。

 
出た!!!

 コルリの♂です!
 信じられません!!

 緑色の♂…。
 
夢のようです。

 その後、周辺を探索するものの、(・)マークの確認が2材で終了…。(幼虫ボーズです)。
 ♂成虫が採れたのは、相当な幸運だったようで…。

 コルリの場合、ちょっと移動すると生息状況が激変、というケースがあるようですが、今の私にはどうにも手に負えないポイントです。
 いつかこのポイントの♀成虫をゲットすることが出来る日が来るのかどうか…。


 栃木からの帰りは、あっと言う間…。
 12:00過ぎに現地を出たのに、空き空きの東北道を使ったら13:30過ぎには自宅に戻ることが出来ました。


 これで、今年の原名コルリ採集は終了になりそうです。
 最後に、最高の結果を出すことが出来ました!
 
 来週は、事情により冒険は出来そうにありません…。



第1ポイント産コルリ♂


第1ポイント産コルリ♀


第2ポイント産コルリ♂

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