2007.05.05 山梨県
目的:単独、今期初のコルリ新芽採集を意識
結果:材採集に切り替えましたが…、
    第1ポイント:コルリ5♂+1♀、ホソツヤ2♂+7♀
    第2ポイント:コルリ4♂
    第3ポイント:ホソツヤ1♂+1♀、ルリ1♀
    をゲット!

 一昨日の群馬県(自身)新産地でのコルリ・ゲットの興奮が覚めやらぬまま、5/4は休養…に徹しましたが、翌5/5も天気はもちそうな状況…。
 ということで出動することにしました。

 一昨日の勢いで、群馬県の更なる新規ポイント開拓を試みるか、それとも自身まだ経験のない「トウカイコルリ」の新芽採集に挑むか…。

 迷った末、結局、「トウカイ」の新芽採集を意識して出動することにしました。

 一般に難しいとされているトウカイコルリの新芽採集を成功させるには、そのポイントの新芽の開き具合を最適な状態に合わせると共に、そのポイントに多数のコルリが生息していることが大前提になると思います。

 その条件を満たすポイントをイメージしましたが、残念ながら標高1200mオーバーのやや高標高の場所しか知らない状態…。
 暖冬と言われた今年も、3月中旬以降の寒の戻りで、芽吹きは例年より遅れ気味との声も聞こえてきます。

 不安もありましたが、コルリの新芽が駄目なら、発生が遅いとされるホソツヤの材採が可能な山梨県の高所に向かうことにしました。

 自宅発は4:50。
 GW後半の5/5なので、この時間発でも渋滞には巻き込まれないと思われます。

 今日も爽快な朝。


第1ポイント
 現地着は6:40。
 やはり、標高を上げると冬枯れの状態でした…。

 センスなし!
 自分を責めますが、ここを選んだからには仕方なし…。

 以前、ルリ属を採集した斜面とは別の斜面に入って材採集を試みることにしました。

 微妙に芽吹き始めたブナがありましたが、コルリの姿があるはずもなし…。
 イメージでは、コルリの♂が枝を歩き回っているのですが…。

 ここは、ルリ属採集の有名ポイント。
 削り痕のある立ち枯れに近付いてみると、(・)マーク多数。
 そして、食痕が表面の至る所に出ています!
 これは当りかな!

 期待して削るとあっさりホソツヤルリ♀!

 時計はまだ7:00前です。

 でも大当りとは行かず、ホソツヤルリ1♀をもう1頭追加したのみでした。


 今度は、コルリも意識。
 このポイントは非常に(・)マークが濃いです。
 腐朽状態の良い材にはほとんど(・)マークが刻まれています。

 そして、コルリ成虫もあっさり発見!


 

 やがて、もう一度落ち枝からコルリ…、と思ったら今度はホソツヤの♂でした!

 そう言えば、ホソツヤの多産地では、落ち枝からホソツヤが出ることが多々あります。
 以前このポイントでは、コルリとホソツヤが同じ落ち枝から出たことがあったのを思い出しました。

 ここは本当にマークが濃い!
 急斜面を登るのも億劫なので、道路に近い場所を水平方向に歩いくだけの手抜き採集。
 それでも、コルリ♂を追加することが出来ました!

 先週は、同じ緑でも群馬県の「原名」だったので、印象が違います!




 やがて、かつての削り痕のある立ち枯れを発見!

 幼虫が良い具合に成長したようで、この材からは1♂+5♀のホソツヤルリが出ました!


 その後、道の反対側の沢で、今日初めてのコルリ♀を追加!

 時計はまだ8:30なのに、コルリ5♂+1♀とホソツヤルリ2♂+7♀をゲットすることが出来ました!

 新芽チャレンジでここに来たことはほとんど忘れて満腹気分。

 移動してみることにしました。


 今日も、素晴らしい景色!

 移動中は、やはりカラマツの植林地帯になります。
 植林される以前は、ルリ属のパラダイスだったこと間違いなし…。


第2ポイント
 第1ポイントからは7〜8km離れている程度ですが、標本にラベルを付けるなら完全別ポイントになることから、第2ポイントにします。
 以前、ここに来たときは、ルリ属を狙えるような環境に気付きませんでしたが、駐車場南側に広葉樹林が見えたことから、「駄目元」で入ってみました。

 第1ポイントで成果が上がると、余裕の採集が出来ます!


 第1ポイントに比べると乾燥気味ですが、意外に良い環境。
 あっさり(・)マークを発見!

 そして、幼虫より先にコルリ♂成虫が出ました!

 ♂成虫1頭を潰してしまったものの、乾燥気味の材からもコルリ♂!
 嬉しい!

 結局、このポイントでは、4♂(+潰した1♂)のコルリをゲットすることが出来ました!

 ♀はいつかゲットしたいです!
 10:00過ぎに移動。


 標高を下げたらブナ新芽の開き具合がほど良い場所もありましたが、ルリ属の姿なし…。

 今年、最後になりそうな桜の花を見て第3ポイントへ…。


第3ポイント

 11:00過ぎに到着…。

 実はここでは、以前ホソツヤを意識した採集を試みたものの、マークすら確認出来ず。
 コルリを数頭ゲットしただけで、いつかコルリも含めてリベンジしたいと思っていたポイントだったのでした。

 今回は前回より標高を大幅に下げた場所で、斜面に入ってみました。

 パッとしない場所ではありましたが…。 
 

 コルリらしいマークを発見し、先に進むものの成虫の姿は確認出来ず…。

 密かにホソツヤでも採れれば、と思いながら立ち枯れも見てゆくと、確かにカピカピの立ち枯れでも(・)マークの確認が出来ます。
 10cm位の径の材にもマークがあり、もしかしたらホソツヤ?と期待していたら…。
 
 出たのは、ルリ♀でした…。

 

 今週も嬉しくないルリです(ルリさん、ごめんなさい[標本として大切にします])。
 
 やがて、これならどうだ!、と言う感じの細い枯れ枝にマーク多数!
 

 幼虫1頭が出て、一瞬♂のようなものが材の破片と一緒に飛んで行った気がしましたが、あれは幻だったのでしょう…。
 材に残っていた蛹室のようなものも、幻として思い込むことにしました…。
 
 やがて、周辺に落ちていた、本当にしょぼい、カラッカラの材を削ったら、何と♂が居る!
 しかも直ぐに歩こうとしています!
 取り敢えず、回収。
 左手の皮手袋の上でも歩こうとします。
 

 果たして、ホソツヤか?、それともルリか?

 じっくり見ると…、
 やった!
 
ホソツヤルリです!

 このポイントでホソツヤが採れて嬉しい!

 しかも、このしょぼい材からは、ホソツヤの♀まで出ました!
 

 本当に嬉しい!

 こんな感じの倒木の先端の乾ききった枯れ枝に多数のマークがあり、その下に落ちていた枝からこのホソツヤペアは出てくれました!
 乾燥した斜面ですが、(常緑樹の)モミが程よい日陰を作って、過乾燥をかろうじて防いでいるような感じです。
 


 少し移動して、気になった斜面にもう一箇所だけ突入。
 モミの幼木が植林されているようでしたが、ここでもミズナラの細い立ち枯れにホソツヤによると思われる(・)マークを確認!
 今後のチャレンジの楽しみを残しました!
 

 現地発は12:50。
 今回も既に17kmの渋滞が始まっていた中央道は僅かに利用しただけで、「迂回路」を使い、所用を済ませながらも、何故か渋滞皆無の関越道経由でスイスイと帰還することが出来ました!

 「トウカイ」コルリの新芽採集を意識して出発したものの、結果的には、材採集になってしまいましたが、予期せぬポイントでのコルリゲットに加え、意外な地でのホソツヤゲットに成功し、最高の一日になりました!



左:上2行 第1ポイント産コルリ:5♂+1♀    右上:第2ポイント産コルリ4♂         
    下2行 第1ポイント産ホソツヤ2♂+7♀  右下:第3ポイント産ホソツヤ1♂+1♀、ルリ:1♀



第1ポイント産コルリ:2♂+1♀


第2ポイント産コルリ:3♂


第1ポイント産ホソツヤ:2♂+1♀


第3ポイント産ホソツヤ1♂+1♀、ルリ:1♀


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