2007.01.27 関東地方南部
目的:単独、ルリ属の材採集
結果:コルリ2♂+3♀、ルリ3♂+2♀をゲット!

 まさか、これまで高山種採集で一度も出撃したことのなかった1月に3回も高所に向かうことになるとは思ってもいませんでした。
 ある意味、ビョーキです(笑)。

 週間天気予報では、土日の天気は悪くなるとずっと言っていました。
 長期予報はあまり気にしませんが、週間天気予報はどうしても気になってしまいます…。
 荒天時に無理をして単独の高山種採集に行くのはナンセンス。
 標本整理でもしようと思っていたら、意外にも土曜日は好天になるとのこと。
 一方で、前夜に関東平野では冷たい雨が降りました。


 何の苦も無く、4:30に起床。
 外を見ると星が煌いています!
 昨晩の雨が高所では雪になっているのか? と心配しつつ、取り敢えず、向かってみることにしました。

 自宅発は5:00過ぎ。


 神奈川県・箱根周辺ではまとまった積雪があり、国道1号線でチェーン規制がかかっているとのラジオ放送を聴きながら、今日の目的地へ…。
 ポイントに少しでも近づければ良いのですが…。

 低標高の場所は、積雪なし。
 凍結防止に「塩カル」が散布されています。


 それでも、標高を上げると道端に雪。
 でも昨晩の雪ではなさそうです。

 途中から、「塩カル」の散布が無くなり、路面凍結状態。
 明らかに滑り始め、慎重に慎重に前に進みました。

 道に新雪が認められ始めましたが、何とかギリギリ、ノーマルタイヤで駐車ポイントまで辿りつくことが出来ました!


 今回も横付採集とは行かず、登山採集です。

 今回は、ホソツヤを意識しながら、これまで足を踏み入れたことの無いポイントまで尾根道を進んでみることにしました。

 登山開始は7:30少し前。
 少し進むと、雪景色。
 まだ、誰も山に入っていないようで、昨晩の新雪に足跡を付けながら登ります。

 

 一気に尾根まで向かうつもりでしたが、道端の立ち枯れに(・)マークを見付けてしまい、斜面に突入!
 この材はスカでしたが、近くの立ち枯れからルリが立て続けにペアで出ました!


 

 今のレベルの場合、まずは何らかのルリ属を出すことが重要。
 これで、今日の本命のホソツヤ狙いの採集が出来そうです。

 登山道に戻ることも考えましたが、斜面を延々登れば登山道に至ることが判っていたので、そのまま進むことにしました。


 雪は、東〜南斜面〜は少なく、北〜西斜面に多い感じです。
 でも、雪が少なくても斜面は凍結していて、足が食い込まず、一歩踏み出そうとする度にズルッと滑ります。
 未凍結時の数倍、体力を使うのでは? と考えながら、斜面をゆっくり登って行きました。

 ルリマークのある立ち枯れは、完全無視!
 随分とレベルが上がったものです。

 でもホソツヤが入りそうな、細い立ち枯れ、引っ掛かり枝を探しますが、中々見つかりません。

 大分登った頃、何気に削ったマークも確認していない未凍結の落ち枝から、いきなり成虫が出た!

 意外にも、コルリの♀でした。
 今日こそは、コルリの採集は難しいと思っていただけに、嬉しい!
 この斜面には、凍結が無い時期に再チャレンジしようと思いました。


 ホソツヤらしきマークは確認出来たものの、幼虫のゲットも出来ないまま、尾根の登山道に辿り着いてしまいました!

 取り敢えず、尾根道を目的の峠まで進んでみることにします。

 途中、マークの付いた細い立ち枯れがあり、食痕を確認! ホソツヤを期待しましたが、ルリ材でした…。

 

 こんな感じのマーク多数の立ち枯れがあってもスカ…。


 先週以来、どうしてもホソツヤが採れません…。
 どうやれば採れるのか…。

 ホソツヤ材が落ちたもの、と考えて削った材から、尾根近くなのにコルリ♀が追加されてしまいました!
 パサパサ材です。


 その後、周辺を探索するものの、コルリマークは皆無。
 ホソツヤは幼虫をようやく1頭ゲット出来たのみ…。

 仕方なく、目的の峠まで尾根道を進んでみることにしました。

 でも植生が悪い。
 北東斜面の広葉樹は細く、南西斜面はマツだらけ…。


 20分位細尾根を下った頃、もう少し進めば良い環境が現れるのでは? と考えつつ、植生があまりにも悪いので、進むのを諦め、今来た道を引き返すことにしました。
 材の凍結の無い時期ならコルリを狙えるかもしれませんが…。


 結局、最初にホソツヤマークをそれなりに確認出来たポイントに戻りました。
 ちょっと前に下ってきた急坂を登るのはきついこときついこと…。

 やはり、ホソツヤ材は見つかりません。
 たまにマーク材はあっても食痕がありません。

 結局、雪の少ない斜面でコルリも狙うことにしました。
 尾根近くということで、乾燥が激しく、中々見付かりませんでしたが、やがて、細枝からコルリが出てきました!



 何故か、半径3m位の場所の細枝だけで、2♂+1♀のコルリが出ました!
 ここだけ、材が適度な湿度を保っています。
 地面から、湧き水が出ているのか???
 それにしましても、直系2cm位の細枝から出るコルリって、何度見ても不思議な感じです。

 結局、場所を移動しても、コルリの追加はなし。

 富士山を眺めながら爽快な昼食を取り、13:00過ぎに下山。


 ホソツヤのゲットは出来ませんでしたが、この時期にコルリを5頭も採れて、満足することが出来ました!
 県境は人間が決めたもので無意味なのかもしれませんが、この山塊で初めて新ラベルのコルリを追加することが出来、うれしかったのでした!


 いよいよ、この時期に向かいたいポイントが無くなってきました…。
 次は、何時、何処になるのでしょう?


上段:ルリ3♂+1♀、コルリ1♀
中段:ルリ1♂+1♀
下段:コルリ2♂+2♀



コルリ2♂+1♀の拡大


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