採集記
 (2006年4月1日)


 目 的:群馬県で今年初の原名コルリ狙いの材採集。
 結 果:原名コルリ5♂+1♀をゲット!

 今年は、3月に4回フィールドに出てトウカイコルリでは予想以上の成果が続いてしまいました。
 
 この勢いで、原名コルリ、特に思い入れのある群馬ラベルを採りたい、ということで、早起きしてしまいました。
 今春は、これまでに自身のコルリの採集実績のあるポイントで、個体の追加を徹底的に狙ってみるつもりです。
 ということで、まだ2♂+1♀しか採っていない群馬県の高所を目指しました。

 自宅発は5:20。
 ガソリンを満タンにして、久し振りに関越道を北上!



第1ポイント
 現地着は7:00過ぎ。
 やっぱり群馬は近い!

 でも標高を上げるにつれて辺りは雪景色。
 標高1000mを超えた辺りでは…。

 完全にアイスバーン状態。
 ノーマルタイヤの為スリップも始まり、昨年3頭のコルリを出したポイントまで辿り着くことが出来ませんでした。
 でもこの雪では、仮にポイントに着いても採集にならないでしょう…。

 ということで、少し標高を下げてコルリの(・)マークを探してみることにしました。

 それでも雪がある…。
 しかも雪の下は凍結状態で、材を動かすことがほとんど出来ません…。

 しばらく斜面を歩いてみたものの、(・)マークをひとつも確認出来ないままギブアップ!

 急遽、別の群馬県内のポイントに向かうことにしました。
 時計はまだ7:40です。

 そう言えば、ここにはルリクワガタ属採集ポイントにつきもののこんな張り紙もありました。

 次回、訪れる際には注意します。



移動中
 農村の風景。下界は春の雰囲気なのですが…。天気も良いのに…。



第2ポイント
 大した時間ロスもなく9:00過ぎには到着。実はこの第2ポイントは、第1ポイントでそれなりの結果が出たら、ここにハシゴしようと、甘く考えていた場所でした。
 こちらは、北斜面には僅かに雪があるものの、コルリ採集は何とかなりそうです!

 でも甘かった…。
 一見フカフカの落ち葉なのですが、その下は氷…。

 斜面は滑って登るのが非常に困難です。
 ちょっと無理して登ってみたら、3m位滑落…。


落ち葉の下は一面の氷です。

 陽の当たりそうな場所を探してみますが、山全体が凍り付いている感じ…。
 もちろん埋没材はほとんど動かすことが出来ません。

 しばらく滑りながら歩き回って、やはりコルリ採集は困難と思い、もう一度ポイントを移動しようかと思いました。でも群馬県内となるとどこも同じ状況か…。
 迷った末、このポイント周辺で動かせる材からコルリを採ることを決意!

 最近のコルリ材採集では、
 @(・)マークの多い場所を探す。
 A見つかったらそこで、適当な腐朽状態の材を片っ端から引きずり出す。
 B材の表面を削って、コルリ幼虫の古い食痕を探す。
 C食痕があったら表面を静かに削る。
という流れを主体にしていたのですが、
 @材が動かせないので(・)マークの確認が出来ない。
 A良い感じに朽ちていると思っても材が全く動かない。
 B材全体が凍っているので、コルリの食痕が良く判らない。
 C氷を削るような感じで静かに削ることは不可能。しかも材片が飛び散って目に入る。
と散々な状態でした。

 来てしまったからには何とか頑張ろうと自分に言い聞かせてどれ位時間が経った頃だったか…。
 
出た!


 本当にうれしい瞬間…。
 でも、撮影後この♀を取り出したら、頭部が材と一緒に飛んでしまっていました…。
 …。

 かなりのショックです。


 結局、成虫のゲットは出来ないまま、もう少し標高を下げてみようと周辺の徘徊を始めました。
 でも林床の凍結状態はどこも変わりなし…。
 南斜面でも全く変わりません。
 本当に苦しい時間が続きました。

 それでも来る時はしっかり来ました! 

 
 トウカイコルリを見慣れていたため、随分とブルーが強いように感じます。
 でも青緑という感じでしょうか?
 本当にうれしい1頭。
 これだけ喜べたのは久し振りです。

 その後も、場所を変え、良い感じの埋没材を発見、引き摺り出せないので上から削ってみたら…。
 一瞬、何だかよく判りませんでしたが、「コルリ♂の氷漬け」でした。
 今日の採集を象徴している感じです。
 一応回収してケースに入れ、解凍しましたが、★になっているようでした。


 時計も12:30を回り、もう一度、最初の斜面に戻ってみました。
 陽も高くなり、凍て付いた斜面が多少なりとも改善していることを期待して…。

 でも、そんなに甘くありません。
 やはり材を引き摺り出すのは困難な状況…。
 
 ならば、斜面の表面付近に転がっている材をとりあえず片っ端から拾い上げてみようと思って再チャレンジ。

 意外にも、コルリ成虫が入っている材があるものです。
 最初、この斜面に挑んだ時、何をしていたのか? と思いつつ…。







 結局、3♂+1♀を追加出来、今日は満足。

 14:00前に帰途に着きました。

 結果は、5♂+1♀でしたが、ここまで集中して採集出来たことに大満足!
 モチベーションを高くして採集に臨むことによって、結果も付いてくると言うことをことを痛感することが出来ました。
 
 恐らく1年前の自分だったら、氷漬けコルリ♂を出した時点でギブアップしていたと思います


 次回はどうしよう? と考えてしまいますが、終わってみれば充実した一日を過ごすことが出来ました! 



群馬県産 コルリクワガタ(原名亜種) 5♂+1♀


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