採集記
 (2005年7月30日)


 目 的:山梨の高所でカミキリ狙いの採集(ヒメオオも意識)。
 結 果:2003年以来ヒメオオの棲息を期待していた林道でヒメオオ1♂をゲット!
      別の林道で、アカアシ4♂+3♀をゲット!

 天気が良ければ、7/17に訪れる予定だった山梨県の高所に行ってきました。
 今までに何度か行ったことがあるポイントですが、ここに来て急速に興味が増しているカミキリ採集をしてみたらどのような感じになるのか? それが最大の目的です。
 もちろん、昨年はゲットに失敗した山梨産ヒメオオの採集も意識しました。
 この数週間、週末になると天気が崩れる傾向がありましたが、今回もスッキリしない空模様…。
 現地には7:30過ぎに到着しました。


 今までは気にもしなかった、このような花がある場所で車を停めて網で花を掬い、カミキリを確認して行きます。
 意外にヒメオオ・ポイント周辺のどこにでも咲いています。視点を変えると全然違った風景が広がっていることを痛感…。
 最近、群馬や福島で採集した見覚えのあるカミキリが採れましたが、珍しい種類は簡単には入らないようです…。



 過去に何度か山梨産ヒメオオに出会ったことのある林道で、小型ヒメオオ♂の前胸から大顎の部分(鳥に食べられた直後らしく、なんと動いていました!)を発見しましたが(あまりにもグロテスクなので画像なし)、ヤナギに付くヒメオオの姿を確認することはなく、別の林道に移動しました。

 ここは、2003年に初めて訪れて以来、ブナの大木も少しはあるし、きっとヒメオオが棲息していると信じていたポイントです。


 ただ見慣れている細長い葉のヤナギがほとんどない…。
 それなりにあるダケカンバの若木にヒメオオの姿を期待して来ましたが、これまでその痕跡も確認したことがありませんでした…。
 
 フタコブルリハナカミキリやマツシタトラカミキリなどをゲットして、歩いて樹木を見て行くと…。
 あれっ??
 不明樹木に黒い塊

 やったヒメ♀だ!!

 よく観察すると、その下に明らかにヒメオオ♂と判る黒い影が、その小さな黒い塊の方向に向かって歩いているようです!


 どうしようかと思っている内に、つい下のヒメオオ♂に網を伸ばしてしまいました。
 ♂はネットインに成功!
 ただ、ふと見上げると♀は薮の中に落ちてしまったようです…。
 下にシーツを敷いてからネットを出すべきだったかと後悔する一方、この林道でヒメオオが採れたことに強い喜びを感じました!
 46mmの♂でした。

 顎の先端が磨り減っていて、どうやら越冬個体のようです。
 採り逃がした♀に関しては、今年も産卵して来年以降もこの地にヒメオオを誕生させてくれることを願って、特に探し続けることはしませんでした。

 2003年以来ヒメオオが居ると信じ続けていたポイントで、ヒメオオが採れたことに大満足!

 その樹種不明の葉は、こんな感じ…。
 (7/31追記)
 バッコヤナギのようです。ご教示、ありがとうございました!!



 その後、更に別の林道に侵入。

 しばらくして高木のヤナギに黒い塊を発見!
 上手く撮影出来ませんでしたが、周辺の枝にも同様な塊が複数ありました。
 これまでの経験から、アカアシに間違いなし。

 とりあえず、網で順番に受けてみて、4♂+3♀のアカアシクワガタをゲットすることが出来ました!
 新たに「アカアシのなる柳」のポイントを発見出来て満足。
 ♂の最大は48.5mm、♀は野外マイギネスの34mmが採れました!


 結局、昼前には雨が降り出し、現地を後にしました。

 カミキリも珍種をゲットすることは出来ませんでしたが、山梨の高所でも視点を変えることで全然違った風景が広がっていることを知った貴重な半日になりました。



 (本日の成果)
  山梨県産ヒメオオクワガタ:1♂
  山梨県産アカアシクワガタ:4♂+3♀

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