採集記
 (2005年6月26日)


 同 行:ねほさん、ピイさん
 目 的:群馬県で今年最後の原名コルリ狙いの採集(個人最大目的)。
 結 果:材裏に付く原名コルリ1♂、路上歩行のヒメオオ1♀(自己採集分)のゲットに成功!
      ねほさん…オオホソコバネカミキリ、柳に付くヒメオオ♀、他多数
      ピイさん…オニグルミノキモンカミキリ、ブナ立ち枯れに付く原名ルリ2♂、他多数
      をゲット

 今日は、ねほさん、ピイさんと、再び3人で群馬県の高所に行ってきました。
 個人的には、今シーズンのルリ属採集も今日で終了のつもり。
 雪渓があればその周辺でコルリの新芽採集もしたいと考えていましたが、ねほさんは新芽採集が無理な場合の秘策もお持ちとのこと。
 さて、どのようなシーズンの締めくくりの採集になるのでしょうか?

 天気は晴れ、しかも空梅雨の関東地方は平野部では35℃以上の猛暑になるとの天気予報です。

 今回も自宅までピイさんにお迎えに来ていただき、さらにねほさんをお迎えに行って北上することになりました。
 今回は往路の高速道でピイさん号を初めて運転させていただきましたが、そのパワフルさと安定感には感動しました。
 私も次に車を買い換える時は、セダンでなくオフロード車にしようかと…。

 道中は、やはりカミキリ中心の話
でしたが、まだ突拍子も無いことを言ってしまうことが多々あるものの、前回のご一緒時よりは、少しずつどのようなことを話しているのか判るようになった気がしました。
 それにしましても、ねほさんの知識、ピイさんの情熱は本当に素晴らしいです!


●第1ポイント

 現地着は9:00過ぎ。
 軽い登山採集となりました。
 登山道周辺に雪はなく、新芽は完全に開ききっています。



 やはり、新芽採集は厳しいようで、ねほさんの秘策「材起し採集」にチャレンジしてみることになりました。
 ところが、第1ポイントの登山道は両側が急斜面で、適当な材がほとんど無い状態…。
 ピイさんとねほさんは数頭のカミキリ、他をゲットされたようですが、やはり虫の気配が少ないようです。
 ブナの大木も多数あり、環境的には良いようですが…。


 結局、尾根に出てしまい、やはり駄目かと思って少し進むと、登山道脇に小さな広場を確認。
 その周辺だけ、芽吹きが遅れています。良く見ると、雪が最近まで残っていたようです。
 早速、その広場に下りて見ました。
 足場が悪いのですが、周辺には適当なほころび具合のブナやトネリコの新芽があります。


 でも、必死に凝視してみるものの、先週浴びるように見たコルリの姿はなし。
 足元に適当な材も相変わらずなし。
 この環境で確認出来なければ、今日のここでのコルリ採集は難しいということで、今シーズン最後になると思われるコシアブラを多数採って、下山することになりました。


 帰り道、ちょっと斜面を登った所で新しい(・)の付いた落ち材を確認!
 今日、初めて確認出来たコルリの棲息を示す痕跡です。

 ねほさんから、卵もあるかもということで、静かに崩してみると…。
 卵が出てきました!
 最近産卵された材のようです。
 コルリの卵、初めて見ました!


 結局、このポイントは、時期を変えてコルリ新芽採集に来てみたいということになりました。


●第2ポイント

 カミキリ採集をしながら、第2ポイントに移動。
 ピイさんは途中、オニグルミノキモンなる黄色い綺麗なカミキリをゲットされました!(私も密かに持ち帰り)

 第2ポイントは、雪が少なくコルリの新芽採集は絶望的。
 ということで、私は材起し採集とヒメオオのルッキング採集をメインにすることにしました。

 かつてヒメオオをゲットしたことのある柳群生地で、ねほさんがヒメオオ♀を発見!
 残念ながら、落としてしまいましたが、確かにヒメオオの♀でした。
 今年初の柳に付くヒメオオを確認です!


中央の葉の奥にヒメオオ

 ヒメオオだけでなく、カミキリも探索しながらゆっくりと林道を進むと、ブナ立ち枯れを発見。
 ほどなくして材に近付いたピイさんより「アカアシ♂発見」の声、その直後「ルリ♀が居る!」との声。
 つい興奮して駆け寄った私の振動のせいでルリ♀は落ちてしまったようです…。
 ピイさん、済みません。

 この新しいマークの近くにルリ♀は居たようです。
 こんな時期にルリ成虫が立ち枯れに集まるとは…。

 その後、やや平坦な場所で車を停めて、少し藪に入ってみることにしました。
 適当なコルリ材が転がっているものの、あるのは新しい(・)マークばかり…。
 どうやら、材起しのピークも終焉に近いようです。
 ねほさんは、材起しでトウカイコルリ、キンキコルリ、ミナミコルリ、ニセコルリをゲットされたご経験があるとのことでしたが、新芽採集が比較的容易な原名コルリでのチャレンジは初めてとのことでした。

 やはり今日のコルリゲットは難しいと思った頃、そっとどけた材の下に…。
 居た〜!

 ついに生涯初、材起しでコルリをゲットすることが出来ました!
 綺麗な♂です。


 何故、新芽シーズンが終わったこの時期に材の下に♂が居るのか?
 考えれば考えるほど不思議ですが、ペアで居ることもあるそうです。

 その後、材起しのコルリを見ることは出来ませんでしたが、この1頭のコルリは先週の3桁の新芽コルリに匹敵するような感動を与えてくれました。

 その後はブナの立ち枯れを見て回ることに…。

 原名ルリを探すと共に、ねほさんとピイさんはオオホソコバネカミキリというハチのような形のカミキリも探されているようです。

 やがて、ピイさんより「ルリが居る!」との声。
 樹皮裏に潜り込んでしまったようですが、ねほさんとの共同作業で無事に回収成功!
 今度はルリ♂です!
 この時期にルリ♂まで採れるなんて…。

 その後、同じようにブナの立ち枯れを見ていたねほさんがついにオオホソコバネカミキリをゲット、更にピイさんがクモの巣にかかったルリ♂をゲット(この個体はいただいてしまいました)、と結果が続きました!


 今日は日曜日なので、明日は皆仕事。
 土曜日だったら恐らくこのまま採集に没頭したはずですが、ヒメオオ他を探しながら帰途につくことになりました。

 柳でヒメオオの姿を追加で確認することは出来ませんでしたが、路上を歩行するヒメオオ2♀♀をゲットし、美味しい蕎麦も食べて、満腹状態で帰ることができました。

 ピイさんより教えていただいた「関東平野への着陸」シーン。


 ピイさんに自宅に送っていただいたのは21:30過ぎでしたが、ピイさんがご自宅に到着したのは工事渋滞に巻き込まれ23:30過ぎとのことでした…。



 今日は数でなく、内容で充実した素晴らしい一日を体験することができました!

 今日も虫屋さんの姿は一人も見ることがありませんでした。

 今回も道中ずっと安全運転をして下さったピイさん、そして今回もありがたい情報を沢山ご教示下さったねほさん、本当にありがとうございました!!!

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