採集記
 (2005年5月14日)


 同 行  :鍬匠 甲冑屋さん
 目 的  :山梨県の新規ポイントにてルリクワガタ属の採集。(甲冑屋さんはヒメオオのみ)
 結 果  :ルリクワガタ属幼虫十数頭を材割でゲット!
      

 今週末はいよいよ関東地方北部の(5月中旬に採集実績のある)ポイントに、原名コルリの新芽採集に行くつもりでしたが、この一週間の関東平野はとにかく寒かった…。
 これでは、新芽採集は厳しいと思っていた5/13(金)の昼過ぎ、甲胄屋さんより
「(前略)…、ちょっと面白そうな場所を見つけました。…(中略)。天気は降水確率40%、つまり60%の確率で雨が降らない計算。…(後略)」
とのメールが届きました。
 随分前向きな考え方をされると思いながら、同行させていただくことに決めました。
 かなりマイナーなポイントのようなので、とりあえずコルリまたはルリ、もしかしたらホソツヤルリの(・)マークの確認でも出来ればと思いました。
 もちろん甲胄屋さんは、いつもと同じくルリ属と同所に棲息するヒメオオ狙い専門です。


 自宅発は4:50。曇った肌寒い朝でした。
 甲胄屋さん宅で車を入れ替えた後、いよいよ出発!

 今回は、自身初の10週連続(12回目)の採集となりましたが、そのスタートを飾る2005/3/12の採集は甲胄屋さんとご一緒していたのでした…。

 およそ2ヶ月振りに乗せていただいた甲胄屋さん号は、走行距離30,000kmを越え、先日オイル交換などを済ませたばかりとのこと…。相変わらず
トラブルフリーで絶好調なようです。


 GW終了直後の週末。ガラガラの高速道路を抜け、現地着は8:30。
 
 ガスがかかっているものの、雨は無く、とにかく爽快な新緑の風景が広がっていました。
 甲胄屋さんの「確率計算」は正しかったようです(笑)。



 標高900m地点に車を停めて、
登山開始。
 厳しい急勾配ではないのですが、ヒノキの植林された斜面をダラダラと登る感じ…。
 標高を上げればブナの森が広がるはず、と思うものの、幾ら歩いてもヒノキだらけです。



 1300mを超えるとカラマツ林が広がりましたが、相変わらずブナは無し…。


 いつかはブナに出会えると、ゆっくり登ってゆくと…。 登山を開始して1時間30分が過ぎた頃、標高1400mを越えた辺りでようやくブナのある広葉樹林が姿を現しました!


 新芽は開き切っています。
 それでも虫が飛ぶ気配はなし。
 一応、スティックの代役も兼ねて、捕虫網も持って登りましたが、出番はありませんでした…。


 やがて、登山道脇に、(・)マークの付いた直径7cm位のサクラの黒枯れ材がガレキの上に載っているのを発見!
 予想通り成虫の姿はありませんでしたが、複数の幼虫をゲットすることが出来ました。




 この材は近くにあるサクラの細い立ち枯れの一部が落ちたもののようでした。
 もしかしたらホソツヤルリ?
 期待はしてみますが、残った立ち枯れにマークは無し。
 やはりコルリか?
 飼育して羽化結果を待つしかありません。



 その後、標高1500mの尾根付近まで登ってみるものの、カラマツ林となってしまい、再び1400m付近の広葉樹林まで引き返して採集をすることになりました。

 (・)マークの付いた落ち枝も幾つか確認出来、明らかにトウカイコルリと思われる幼虫もゲットすることが出来ました。


 でも結局、ルリ属成虫の姿は、新芽にも、材内にも、材裏にもなし。
 甲胄屋さんもヒメオオ材がないということで、斧の出番はほとんど無かったようでした。


 快適な下り坂を戻り、12:30頃には帰途に着きました。


 「降水確率40%」と聞いて、「雨が降らない確率60%」という前向きな考えはいつまで経っても持つことが出来そうもありませんが、新芽採集シーズンイン直前の採集ポイントが中々思い浮かばない状況で、新鮮な高所に行き、しかもルリ属幼虫を採ることが出来て、大満足の一日でした。

 甲胄屋さん、色々とありがとうございました。




 (本日の成果)
  ルリクワガタ属幼虫:多数
 

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