ルリクワガタ属の採集をしていると、ルリクワガタ属以外のクワガタ幼虫やコガネムシの仲間の幼虫が採れることがあります。
ここでは、色々な幼虫の外観を比較してみることにしました。
・ルリクワガタ属
真冬の採集では体内を不凍液に置換した透明な個体(A)が多くなります。
同じ透明系の幼虫でも、青白いものや黄色っぽいものなど、微妙に色の変化があります。
ルリクワガタ属幼虫は、頭部が独特の「クリーム色」をしています。
ただ、ルリクワガタとコルリクワガタの幼虫の区別は、現在の私には出来ません。
@原名ルリクワガタ幼虫(3令)
A原名ルリクワガタ幼虫(3令)
Bトウカイコルリクワガタ幼虫(3令)
ルリクワガタ幼虫の頭部拡大
左:ミナミコルリ、右:トウカイコルリ
いずれも3令幼虫ですが、成虫同様、大きさに違いがあります
いずれも福島産ルリクワガタ3令幼虫
左の個体は青っぽい白です
・その他のクワガタの仲間
●オニクワガタ
同じ3令幼虫ではルリクワガタ属幼虫より一回り以上大きく、頭部の赤味が強いです。
第1気門(頭部に一番近い気門)が「Iの字」をしており、サイズ的に似ているスジクワガタとの見分け方になるようです。
●スジクワガタ
オニクワガタ幼虫と似ていますが、頭部の黄色味が強く、第1気門が「Cの字」をしています。
●ツヤハダクワガタ
ほぼ例外なく赤枯れ材に入っているようなので、ルリクワガタ幼虫と同じ材から採れるケースは珍しいかもしれません。
頭部には五角形のように独特の尖りがあります。また、肛門形状がドイツの自動車メーカー「べ●ツ」のシンボルマークのようで、縦だけでなく横にも割れています。
・コガネムシの仲間
特にコルリクワガタが好む接地材に優先して入るのがオオトラフコガネです。
毛深く、頭部が赤く、肛門がカブトムシ幼虫のように横に割れているのが大きな特徴です。
オオトラフコガネの亜終令幼虫とコルリクワガタの終令幼虫は同じようなサイズになりますが、その見分けは簡単です。
トウカイコルリ材から採れた幼虫の1頭は、オオトラフコガネとして羽化しました。